前回、中国鍼灸学会が作成した「COVID-19のための鍼灸介入ガイドライン」についてご紹介しました。
今回は、そこに書かれていた、「Ⅲ.医師の指導の下に行う在宅の鍼灸介入」のなかの「灸治療」を紹介していきたいと思います。
灸治療として、「足三里(ST36)、内関(PC6)、合谷(LI4)、気海(CV6)、関元(CV4)、三陰交(SP6)への患者自らの灸。1穴の灸の所要時間は約10分。」と書かれています。
すべて行うのは大変と思いますので、今日はその中から足三里・合谷・気海の3穴にしぼったお灸のやり方を紹介したいと思います。
なぜこの3穴かというと、その後、再度鍼灸学校時代のクラスメイトから、「コロナ予防鍼灸プロトコールの現代医療解説」を紹介されました。
そこに、予防期には足三里、気海、合谷に鍼を入れ、棒灸で温めると書かれていました。
棒灸はなかなか手に入りにくいと思いますが、せんねん灸など、ドラッグストアで手に入りやすいお灸でも十分効果はあると思います。
用意するもの:水を入れた容器、ライター、お灸
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手前の小さい箱は試供品です
今回使用したものは普通のせんねん灸(向かって右側の3個)ですが、“せんねん灸の奇跡(向かって左側の3個)”だと煙やにおいが普通のものに比べ少ないので、気になる方はそちらを使ってもいいかもしれません
お灸は、足三里 → 合谷 → 気海の順番で行います
① まずはお灸をするツボに印をつけます(写真は合谷)
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ツボの場所
![](https://i0.wp.com/tabisurumorinokuni.com/wp-content/uploads/2020/04/合谷-足三里-気海.jpg?resize=525%2C351&ssl=1)
合谷(左手と右手で二つあります)
2説あります
一つは人差し指と親指の骨の付け根のくぼみ
もう一つは、人差し指の指の根元にある骨の真ん中で親指側のキワ
押してみて、痛い方か硬い方、もしくは自分がこっちだなと感じる方にお灸をします
足三里(左足と右足の二つあります)
人差し指ですねの真ん中の骨を下から上に撫で上げていくと、骨が少し出っ張っていて指が止まるところがあります(脛骨粗面といいます)
そこの真ん中から、人差し指の指先の関節1つ分外側になります
気海
おへそから人差し指と中指二本分真下です
ツボの位置は、最初はここでいいのかな?と迷うかもしれません
指の長さや太さも人それぞれで、正しい位置ではないのでは?と感じるかもしれません
人間の体は人それぞれ大きさが違うので、一概に○○㎝とは決められないので、体形に合わせた自分の指で長さをはかってツボを取ります
大体このくらいの位置かなと思った場所の周辺を押してみて、痛いところや硬いところ、冷たいところにお灸をします
500円玉くらいの大きさなら誤差の範囲とする見方もあります
② お灸の裏のシールをはがし、人差し指に貼り付けます
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③ お灸の先に火をつけます
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④ 火をつけたら、台座の部分をつまむように持ち、ツボにお灸を貼ります
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⑤ 煙が出なくなるまで温かさを味わいます
途中で熱く感じた場合は、⑥のようにお灸を取ります
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⑥ お灸が終わったら、水を入れた器に移して完全に火を消します
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私は以前、より効きがいいのではないかと熱いお灸を無理して我慢していたこともありました。
いろんな考え方はありますが、個人的には“心地いい”と感じられる刺激量が一番いいのではないかと思います。
お灸の感じ方もその日の体調によって変わってきたりするので、今日はどんな感じがするかなと意識を向けながら行ってもいいかもしれません。
免疫力を高める健康管理のお灸として、生活に取り入れてみてください!
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今回、興味を持たれて、自分でもやってみたいと思った方にお勧めです
「初めてのお灸レッスン」はお灸付きのムック本でしたが、今は絶版で、冊子だけであれば古本で購入することもできるようです