新型コロナウイルスと鍼灸・1 COVID19のための鍼灸介入ガイドライン

連日、コロナウイルスの蔓延が報道されています。

鍼灸や東洋医学が役に立てることはないか?とずっと考えています。

鍼灸治療は免疫力を向上させる働きもあるため、ウイルス対策にはもってこいだと思います。消毒や使い捨ての鍼を使用するため、複数の患者さんに鍼を使い回すことなく、安全管理も十分に行っています。また、治療室の換気も行い、感染症対策も十分に行っています。鍼灸院を開設するときには保健所に届けを出すのですが、その際、衛生管理や換気についてもクリアしなければならない基準が設けられています。しかし、治療の性質上、いわゆる“濃厚接触”には該当してしまいます。また、東京都の小池知事が言う3つの密のうち、密接場面には該当してしまうため、今の時期に治療を受けることに関しては賛否両論あると思います。

鍼灸師としてこの事態で何か役立てることはないか…?

そんな風に考えあぐねていたところ、鍼灸学校時代のクラスメイトから、中国鍼灸学会が作成した「COVID-19のための鍼灸介入ガイドライン」の情報が送られてきました。

この情報は、「医道の日本社」から発信されています。医道の日本社は、以前、養生としてのマインドフルネスのところで少しご紹介しました。HPでは、以下のように会社を紹介しています。

“医道の日本社は1938年の創業以来、出版社として月刊誌「医道の日本」、キネシオ・テーピング法、東洋療法学校協会教科書、WHO/WPRO標準経穴部位、クリニカルマッサージなどの医学書を発行してきました。現在は、東洋医学だけではなく、ヨガやマインドフルネス、ヘルシー・イーティングなど国内外のトータルヘルスケア情報を、書籍やWEBなどを通じて幅広く発信しています。”

コロナウイルスに関しては、様々な情報が飛び交うため、果たして正しい情報なのかどうか迷う方もいるかもしれません。医道の日本社は鍼灸業界では教科書も出版している会社なので信頼できる情報とみていいと思います。

さすがに現時点の日本で、コロナウイルスに罹患した際に、鍼灸治療が治療の選択肢に上がるということはありません(残念ながら…)。しかし、発病しないための予防策として「COVID-19のための鍼灸介入ガイドラインの最後の方にある、「Ⅲ 医師の指導の下に行う在宅の鍼灸介入」という項目が予防という観点から、一般の方でもとても参考になるのではないかと感じました。

専門用語が多くて、一般の方には理解しがたい点もあると思いますので、少しかみくだきながら数回に分けてご紹介できたらと思います。

写真は内容とは全く関係ありません
今年2月はじめに、日本橋で行われた「FLOWERS BY NAKED」へ行ったときのもの
このときは、まさかこんなことになるとは想像もできませんでした…