エール

あっという間に2月も終わってしまいそうです。

朝晩の冷え込みはまだまだ冬の寒さが抜けきりませんが、日の長さは確実に季節の移り変わりが実感できる今日この頃です。

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と昔の人が言ったように、もう何年も、日々の早さに置いてけぼりにされ続けています。

つい先日、はり師・きゅう師の国家試験がありました。年によって難易度が変わりますが、今年は難しかったようです。

私が受けた年は、前の年が難しかったこともあり、それよりもさらに難易度が高まることが懸念されていましたが、フタを開けたら、平年並みだったという年でした。

合格発表の後、学校に報告に行くというならわしがあったので、学校に報告に行ったとき、一つ上の先輩らしき2人が、にこにこしながら、「1年かかったねー!」といい笑顔で写真を撮っていたことが印象的でした。

常々思うことですが、物事には縁とタイミングがあって、必ずしも近道することがいいことではないということです。

遠回りした先で、とても大事な出会いや気付きが得られることもあります。

遠回りしたからこそ見える景色というのもあると思います。

遠回りしているうちに、目的地が変わってしまうことだってあります。

そして、遠回りして、苦労して手に入れたからこそ、そのありがたみが身にしみることもあると思います。

「人間万事塞翁が馬」ということわざにもあるように、 幸せが不幸に、不幸が幸せに、いつ転じるのかは分かりません。

ちょうど様々な合格発表の時期でもありますが、思ったような結果が出せなかった方も、気をとりなおして、とりくむべきことに集中していけたらと思います。

どんな結果になったとしても、一生懸命とりくんだことは、必ず自分の肥やしになるはずです。

ずいぶん前に山形県の山寺に行ったときの写真。
向かって左側の看板には「幸福の鐘 願いごとのある人は心をこめて鐘を二つついて祈りましょう」と書かれています。
見辛いですが、向かって右側の柱に「ねがつたことに 努力しましよう」と書かれています。
どういう経緯でこうなったかを想像するとクスッとしました。
やはり、願うだけでなく、行動も伴わないと、と自戒を込めて改めて感じました。